可部線とは
JR西日本 横川駅~あき亀山駅を結ぶ鉄道です
全ての列車が広島駅に直通し、広島の通勤・通学需要を担う、市民の足です
筆者も沿線住民として、大変お世話になっていました
特徴
可部線の特徴といえば、廃止された区間の復活ではないでしょうか?
2003年、可部駅以北の非電化区間が廃止されましたが、
2017年、そのうちの一部(可部~あき亀山)が復活しました
一度廃止された路線の復活は、全国初の事例です!
可部線の沿線風景・写真集
※ 現在は、写真のように撮影できないケースもあります
可部線の沿線風景の参考にお楽しみいただければと思います(^^)
広島~新白島~横川
この区間は山陽本線ですが、全列車が乗り入れています
広島の都心部を迂回しており、沿線もそこまで都会感がない印象です
ここは、本川と呼ばれる川で、すぐ近くにあたらしく「新白島駅」が開業しています
夏の朝早い時間だけ順光になる場所です!
横川
ホームの広島駅方先端から、カーブして入線する様子が撮影できます
2015年に、横川駅構内の複線化で、線路の位置がずれたため、
写真のようなカーブが現在は描いていないものと思われます
構内の複線化のおかげで、可部線・山陽本線、両方のダイヤが改善されました
横川~三滝
横川~三滝では、太田川放水路を渡ります
太田川放水路の建設にともない、1962年に横川~三滝~安芸長束間は、線路の付替えが行われています
よって、昔と今で、走っている所が異なっているのです
太田川放水路は、氾濫を防ぐために作られた非常に大きな川ですが、
大雨が降ると、高水敷までひたひたに浸水するので、時折不安になりました、、
多分、橋脚が8割くらい浸かっていたんじゃないかと思います
河川敷より
背景には「アストラムライン」沿いのマンション群が見えています
1962年の太田川放水路建設時につくられた区間のため、橋梁もトラスで、
比較的新しいものなのではないかと思います
山を登ると鉄橋を俯瞰できます
下地図の「竜王第一公園」から、更に登山した場所で撮影した気がするのですが、
いつの間にかマンションができているみたいですね
太田川放水路を超えると、切取りの間を進み、可部線唯一のトンネルを通ります
川沿いの道路はトンネルを避けることができていますが、鉄道は山に突っ込んでいます
恐らく、カーブの半径を気にしたため、このように大回りかつトンネルを経由しているのかなと思います
後で出てきますが、梅林~上八木の踏切くらいのカーブを描ければ回避できたような気もしますが、
先述のとおり、1962年頃に作られた新しい区間(かつ、国有化後)のため、それはできなかったのかなと思います
ちなみに、写真左上の跨線橋は、確か渡れたはずです(笑)
三滝~安芸長束
三滝駅をでると、先程渡った太田川放水路に沿って走ります
可部線の中でも、車窓が開放的できれいな区間です!
こちらも俯瞰すると、こんな感じです
電車がとまっているのが「三滝駅」で、しばらく川に沿うことがわかるかと思います
安芸長束駅に近くなると、可部線の定番撮影地に差し掛かります
両側建物に囲まれるなか、ここはきれいに編成が撮影できる人気スポットです!
可部線の105系には、こちらの「K-10編成」等、103系1000番台から改造された車両が存在していましたが、
227系導入時に比較的早く廃車になってしまいました
たしかに被写体としてはいいのですが、乗る分にはイマイチでしたね、、(笑)
更に進むと、両側が建物に囲まれた、通勤路線らしい?風景になります
跨線橋から見ると、その様子がよくわかりますね!
ちなみに、奥の方に桜が少しだけ咲いています(笑)
古市橋
可部線では珍しい、相対式ホームの駅です
(現在は、可部駅も相対式ホームになりました)
可部線内で、夜間に列車を撮影しようと思うと、この駅くらいしか難しいのですが、
4両編成の場合は、このように駅外の踏切まで行かなければ、全体が写りません
ちなみに、1994年のアストラムライン開業に合わせて、大町駅開業・緑井駅の行き違い設備整備がされました
これにより、当時、古市橋折返しの列車が、緑井まで走るようになりました
大町~緑井
新交通システム「アストラムライン」の乗換駅である大町駅を出ると、小さな「安川」超えのため、築堤を進みます
東京のゆりかもめ、神戸のポートライナーに近い乗り物ですね!
背景の高架橋はアストラムラインのものです
上写真の反対側はこんな感じで、春は桜が少しだけ咲きます(^^)
安川の対岸(緑井側)も築堤の様子が確認できます
ちなみに、写真右側の橋梁ですが、
用水路程度の細い川に対して4連の桁があるので、不思議ですね
(今回はじめて気が付きました。。)
国土地理院で確認できる最古の地図(1945~50年)でも、現在同様の細い川しかないので、
なんのためにある橋梁なのか、気になる所です。。
七軒茶屋
単式ホームに、反対側は畑、というローカル感あふれる七軒茶屋駅でしたが、
住宅需要の煽りを受け、現在、畑はマンションの駐車場になっています
そんな感じはしませんでしたが、よく考えたら駅前の一等地なので、
仕方ないのかな~とも思いますね
梅林~上八木
交通量の多い県道270号線と並走します
郊外の団地と広島市内を結ぶバスが、非常に多く運行されています
写真でも2台写っていますね
そんな道路を、可部線は斜めに横断していきます
元々私鉄だった名残と思われますが、なかなか豪快に横断していきますね
圧縮して見ると、さらにこの線形の凄さがわかるかなと思います
また、渋滞の原因にもなっていますね
上八木~中島
可部線の沿線風景のクライマックスです
太田川を渡る橋梁は、この区間だけローカル線気分を味わうことができます
上八木をでた列車は、橋に向けて築堤を登っていきます
まあまあの高盛土のため、のり面崩壊等のリスクは大きいですよね。。
関西では、桜島線の西九条駅付近や、東海道線の山科駅付近も、なかなかの高盛土です
カーブの外側から撮るとこんな感じ
広島ではこのように崖の上に家が建っている場所がたくさん見られます
続いて、川を渡っていきます
横川~三滝とは違い、1930年と古い年代に作られた橋梁のため、構造も古いですね
「デックガータ」と呼ばれる桁が、恐らく無筋と思われるコンクリート橋脚のうえに乗っています
無筋コンクリートは、鉄筋が入っていないため、
地震のような横揺れに弱いという特徴があります
上流側は架線柱がないため、すっきりとしています
ただ、下から見上げると、橋側歩道が目立ってしまいますね
これは、国道54号線より撮影した様子
このときは作業用に柵?が設置されていますが、こんな角度からも撮影できます
続いて、中島側へ川を渡ったエリアです
鉄道写真を撮るには、上八木側の方が、構造が多くて面白いと思います(^^)
おまけで、こちらは対岸の芸備線沿線から撮影した様子です
300mmで撮影したため、撮るのは少し大変ですが、
山を背景に走る様子が撮影できます
ちなみに、雪が降るとこんな感じでまた印象が変わります
広島では、だいたい年に一度、薄っすらと積もる程度の降雪があります
中島~可部
中島と可部の間は、国道とほとんど平行しています
ただ、中島駅付近では、国道と可部線のあいだに建物があり、列車は所狭しと走っていきます
可部駅に近づくと、徐々に開けていく様子が見て取れますよ!
可部
可部線の由来となった「可部」
沿線の駅は、簡易的なものや、駅舎が殆どないものも多くありますが、
その中でかなり大きく立派な駅舎です
「管理駅」である可部駅は、可部線全体を管理下においているため、
これだけの規模の建物が必要なのかな?と思います
あき亀山延伸の際に、途中駅となり、線路が続くようになりました
可部線=可部が終点、というイメージが強いので、いまだに違和感があります(笑)
あき亀山
可部線の新たな終着駅として、2017年に開業しました
駅構内は広く、留置線が設置されており、夜間留置されているそうです
立派な駅ですが、一日の乗車人員は600人程度と、可部線でも低い駅です
ただ、今後大きな病院が移転してくる計画なので、利用増が見込まれますね